「仁丹って何ですか?」
コーヒーゼリーにホイップクリームをのせて、カラースプレーとアラザンを散らす。
そんな写真を撮っていたら、ふと昔の出来事を思い出しました。

きっかけは、アラザンとよく似た銀色の粒をめぐって、会社で起きた小さな騒動です。
「なんか変な匂いしない?」
誰かの一言で、事務所が少しざわつきました。
「これ、ラッパのマークのやつじゃない?」
「いや、仁丹じゃない?」
そんな会話が飛び交う中、私はというと、
「……仁丹って何ですか?」
名前すら知りませんでした。
すると先輩が一言。
「昭和のフリスクみたいなものだよ。」
なるほど……と思ったものの、食べたことも見たこともありません。
後で調べてみると、銀色の粒が並んでいて、最初に思ったのは、
「アラザンみたい。」
ということでした。
本当にそんな匂いなの?
気になった私は、会社の先輩たちに聞いてみました。
「今も売ってるんですか?」
「最近見ないねぇ。」
「どこに売ってるんですか?」
「薬局じゃない?」
仕事帰りに何軒か探してみましたが見つからず。
店員さんに聞く勇気も出ず、その日は諦めました。
結局、ネットで検索すると普通に販売されていたので、そのまま購入。

届いた仁丹は、想像していた以上に「薬」でした。
口臭予防だけでなく、暑気あたりや二日酔いなどにも使われるそうで、この時期には意外と心強い存在なのかもしれません。
香りはかなり独特。
私は少し苦手でしたが、好きな人は好きなのだと思います。
ちなみに会社でも勧めてみましたが、一人を除いて全員に断られました。
興味が勝ったよう…。
アラザンと仁丹、並べてみた
せっかくなので並べて観察してみました。
遠目には少し似ています。

でもよく見ると、
アラザンは、つるんとした丸いお菓子。
仁丹は、銀紙を巻いたような独特の質感。
見比べると、意外と違うものでした。
即席ロシアンルーレット
その後、会社で市販のプリンをデザートに食べる機会がありました。
「せっかくだからホイップクリームをのせよう。」
「カラースプレーものせよう。」
「じゃあ私はアラザン!」
どんどん豪華になっていくプリン。
その瞬間、奥底にしまっていた仁丹の存在を思い出しました。
小皿にアラザンと仁丹を並べて、即席ロシアンルーレット。
先輩は、じっくり観察してアラザン。
同僚も、観察してアラザン。
パートさんも、観察してアラザン。
そして最後に、昔お世話になった上司。
ちらっと見て、一粒。選んだのは、まさかの仁丹でした。
「……仁丹だね。」
静かな一言に、その場は大笑いでした。
おわりに
今でもアラザンを見るたびに、あの日のことを思い出します。
コーヒーゼリーの写真を撮っていても、プリンを飾っていても、頭をよぎるのは銀色の小さな粒。
美味しいお菓子の飾りから、会社での何気ない思い出がよみがえる。
あれ以来、アラザンを見るたびに、少し笑ってしまいます。
ちなみに、この日撮っていたコーヒーゼリーはこちらです。
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