引っ越してきたときから、なぜか気になっていた場所があります。
クローゼットです。
しかも、四枚扉のものが二つ並んでいます。
収納としては普通に使える。むしろ十分すぎるサイズ。
でも、引っ越しが落ち着いて、部屋を眺める余裕が出てくると、なんとなく視界に入る。
そしてある日、ふと思いました。
これ、屏風っぽいな。
扉が何枚かに分かれていて、折れ目がある。
構造だけ見れば、かなり屏風です。
だったら、屏風っぽくして、部屋の一部として見せられないだろうか。

そんなところから、クローゼット屏風化計画が始まりました。
クローゼットを屏風にできないだろうか
思いついたら、とりあえず調べます。
クローゼットに貼れそうな壁紙を探してみると、ある。
しかも思っていた以上にある。
有名絵画を使ったものもあって、
「これもいいな」
「いや、こっちもいい」
と、気になるものにはとりあえず⭐️。
あとからお気に入りを見返して、また迷う。
サンプルを注文したのは、2025年の12月21日。
そして、
迷ったまま、八か月放置。
こういうとき、私は勢いで決めるより、いったん時間を置いた方がいいらしい。
しばらく経ってから改めて見返したとき、
「他の絵もいいけど、やっぱり屏風だな。」
と思えたものがありました。
鈴木其一の朝顔図屏風です。
最後まで迷ったのは、俵屋宗達の雲龍図屏風でした。
龍、かっこいいので。
こちらはなぜかサンプルを取り寄せないまま、有力候補として残っていました。
念のため、サンプルを貼ってみる
ただ、画像で見て気に入っても、実際の部屋でどう見えるかは別です。
そこでサンプルを、マスキングテープでクローゼットに仮貼りしてみました。

近くで見る。
少し離れて見る。
もっと離れて見る。
また迷う。
そんなことを繰り返していました。
ある日、ベッドに横になった状態で、ふとクローゼットを見る。
そのとき、
あ、青、いいな。
と思いました。
私はかなり目が悪くて、裸眼だと視力検査の一番大きい記号すらただの黒い円。
自信を持って「わかりません!」と食い気味に答えるほどです。
そんな状態でぼんやり見ても、朝顔の青がちゃんときれいだった。
細かい柄ではなく、色の塊として惹かれたのだと思います。
そこでようやく、朝顔図に決めました。
選んだのは右隻です。
最初は左右両方を並べるつもりだった
最初の計画では、右隻と左隻を両方並べるつもりでした。
せっかくなら、屏風らしく左右そろえたい。
次に考えたのが、扉の枚数を使う案です。
うちの扉は、四枚が二つで、全部で八枚。
真ん中の六枚を使えば、六曲屏風に見えるのではないか。
朝顔図屏風も、もとは六曲一双です。
楽天の注文画面で、数字を入れ替えながらポチポチ。
サイズがうまくいきませんでした。
そうやって行ったり来たりしているうちに、
右隻だけでいいかもしれない
と思うようになりました。
特に右隻を選んだのは、植物が伸びていく方向も理由のひとつです。
部屋の中で、窓から光が入ってくる方向へ朝顔が伸びていく方が、なんとなく自然に見える気がしました。
本当にそこまで見た目に差が出るかは分かりません。
でも、毎日見るものなので、自分が納得できる方を選びたい。
最終的には右隻だけを購入して、実際の貼り方は現物を見ながら決めることにしました。
完成形は「屏風に見えたら勝ち」
今回、壁紙をそのまま貼るだけではなく、黒いマスキングテープも使う予定です。
クローゼットの扉の縁や折れ目に黒を入れて、屏風の枠のように見せたい。

もともと扉が分割されているので、その構造を隠すのではなく、むしろ利用します。
本物の屏風を完全再現したいわけではありません。
屏風っぽく見えたら勝ち。
そのくらいの気持ちです。
ただし、部屋全体が急に和室になってしまうのは避けたい。
どうなることやら。
壁紙のサイズ選びで、ちょっとつまずく
壁紙を注文するとき、少し困りました。
最初は、クローゼットの実寸を測って、
「この縦と横に合わせればいいのね」
くらいに思っていました。
でも、当然ながら元の作品には決まった縦横比があります。
欲しい高さに合わせると、横幅もそれに応じて決まる。
逆に、クローゼットの横幅ぴったりに合わせようとすると、今度は絵の一部が切れてしまう。
高さは196cm。二つ分の幅を合わせると、308cm。
クローゼットに欲しいサイズと、朝顔図を全部残せるサイズが一致しない。

むむむ。
せっかくなら、注文の段階で絵を途中で切りたくありません。
そこで最終的には、右隻全体が入るサイズで購入しました。

注文したのは、幅380×高さ178cm。
本物の朝顔図屏風と、ほぼ同じ大きさです。
パネル数は8枚。最後の一枚だけ37cm。
平米単価4,280円で、29,960円。
もうひとつ、注文の段階では決められないことがありました。
右を切るか、左を切るか。
買う画面で範囲を指定することはできますが、実際にクローゼットへ当ててみないと、どちらを残したいか分かりません。
なので、全範囲を買いました。
切る場所は、貼るときに決めます。
設計段階ですべて決めるより、
現物合わせ。
今回はそれでいきます。
賃貸なので、直接は貼らない
そして忘れてはいけないのが、
ここは賃貸。
原状回復できる方法にしたい。
なので、壁紙をクローゼットへ直接貼るつもりはありません。
マスキングテープを下地にして、その上から壁紙を貼る予定です。
黒マステも購入しました。
ただ、足りない気がしています。
追加購入の未来が見える。
施工前に考えているのは、
- 壁紙をどこまで使うか
- 黒マステを全体にきれいに貼れるか
- 扉の折れ目と柄を合わせるか
- 開閉したときに干渉しないか
あたり。
柄と扉の折れ目については、最初はきっちり合わせようと思っていました。
でも最近は、
別に合わせなくてもいいのでは?
と思い始めています。
むしろ、作品の柄と扉の構造が完全には一致しない可能性も高い。
これも実際に貼りながら考えます。
ちょっと不安なこと
楽しみではあるのですが、不安もあります。
まず、マステが本当に長期間もつのか。
日本の湿度を舐めてはいけない。
夏場に、
べろん。
と剥がれてこないことを願っています。
そして、扉の開閉に支障が出ないか。
壁紙やマステの厚みで、折れ戸が使いにくくならないかも確認したいところです。
もうひとつは、
やりすぎて急に和室感が強くならないか。
朝顔図自体は好き。
屏風っぽくしたい。
でも、部屋全体を和風にしたいわけではありません。
この辺りは、完成してみないと分からない部分です。
本当に屏風っぽく見えるのか。
大きな白い収納だったものが、部屋の中で「展示」に近づくのか。
収納感が少し薄れるのか。
さらに、完成直後だけではなく、数日経ってからも
「やってよかった」
と思えるかどうか。
そこまで含めて確認したいです。
密かに期待している副産物
実は、もうひとつ期待していることがあります。
クローゼットの開けっ放し防止。
私は、ときどき扉を開けたままにします。
でも屏風風に仕上がって、閉じた状態がきれいになれば、
「閉めとこう」
と思うのではないか。
美観による生活指導です。
成功するかは分かりません。
クローゼットも、展示にしてみる
毎日、視界に入る大きな面です。
だったら、そこも自分が好きな景色に変えてみたい。
壁に絵を飾るのも、部屋に香りを焚くのも、白い陶器の照明を選ぶのも、星のカーテンにするのも、同じ気持ちでやってきました。
部屋に合うから好き、ではなく。
好きだから、部屋に置いている。
今回は、買ってきて置くのではなく、自分で作ります。
今あるものを活かしながら、朝顔図と黒マステで屏風風にしてみます。
今回は、まだ企画編。
壁紙は届いた。
黒マステもある。
あとは、
やるだけ。
……ここが一番難しい気もします。
完成するまでの途中経過も、また記録していこうと思います。
では、また別の展示で。


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